プレスリリース 2010.9.29 恒温恒湿室の実力を探る Part1
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恒温恒湿室の実力を探る Part1
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化粧品の効果効用を正しく評価するには、使用前使用後の肌の状態を
科学的にチェックするプロセスが欠かせません。現代女性は化粧品に
関する知識を豊富に持ち、効果を裏付ける科学的な数値を重視しています。
化粧品を使うことで肌がどれほど改善され、効果をもたらしかたを明確に
数値で表すことができなければ、現代女性の支持は獲得できないのです。
弊社では、化粧品の使用前と使用後の変化を客観的に測定し評価する
専用の環境として、恒温恒湿室を整備しています。この設備を使うことで
何が可能になるのか、どんな意味があるのか。化粧品OEM企業としては
あまり例がないこの高度な設備の役割を紹介しましょう。
■肌状態を正しく科学的に測定する環境
恒温恒湿室は、季節によって移り変わる温度や湿度に影響されることなく、
肌の状態を正しく科学的に観察し評価するために整備された環境です。
この部屋の内部では、温度・湿度が常に一定に保たれ、コントロールされて
います。
温度 : 23℃±1℃
湿度 : 50%±5%
この環境下に、肌状態を測定する9種類の最先端の設備を導入している
のが弊社の恒温恒湿室の特徴です。オリジナル処方として設計された
化粧品を使用する前と使用した後とで、肌の水分や油分、毛穴やしわ、
きめの細かさがどのように変化するのかを測定し、評価することが
できる環境なのです。
こうした設備を導入しているOEM企業は少なくありませんが、部屋を
区切っただけの簡便型設備にとどまっているケースが少なくありません。
外環境を完璧にシャットダウンして温度・湿度を制御し、高機能の装置を
多数揃えた弊社の恒温恒湿室の精度と機能は業界でもトップクラスです。
■様々な温湿度のシミュレーションが可能な実験室
温度・湿度が常に一定に保たれている恒温恒湿室は、温度や湿度を
自在に変化させることも可能です。
高湿度の環境で肌の水分はどう変化するのか、乾燥した気候が肌の
水分蒸散量にどのような影響を与えるのか等々、季節や日々の
気象条件に否応なく左右される肌の状態を探るため、恒温恒湿室では
温度・湿度の条件を自在に変更してシミュレーションする実験室としての
役割も果たしています。化粧品の使用シーンや季節を想定した実験が
可能な<場>なのです。
■9種類の生理データ測定装置を導入
肌の状態を科学的に探るためには、多方面からの観察・解析が
欠かせません。
例えば、肌の保湿が充分か否かは、水分だけでなく、油分、pH、粘弾性、
水分蒸散量なども測定し解析する必要があります。
その点、弊社の恒温恒湿室は臨床研究室として9種類もの測定装置を
導入しています。9種類の装置の顔ぶれを紹介しましょう。
1. 水分計 Corneometer 表皮角層の水分測定に用います
2. pHメーター Skin pH Meter 皮表のpH測定に用います
3. 油分計 Sebumeter 皮表脂質の測定に用います
4. 皮膚粘弾性測定装置 Cutometer 肌のハリ(弾性)の測定に用います
5. 水分蒸散量測定装置 Tewameter 皮膚から蒸散する水分の測定に
用います
6. メラニン・紅斑測定装置 Mexameter 皮膚のメラニン量とへモグロ
ビン量を測定することで肌色(メラニン量・紅斑量)の解析に用います
7. 皮膚拡大カメラ Microscope 皮膚の拡大画像を撮影し(可視光で
皮膚のキメや、紫外光で色素沈着を見る)、皮膚の臨床データ測定に
用います
8. 二次元皮膚表面解析装置 Visioscan VC98 皮膚の「粗さ」「鱗屑」
(表皮の角質が肥厚し、剥離したもの)「しわ」「滑らかさ」の皮膚表面
形態の測定に用います
9. 肌画像解析システム Roboskin Analyzer 顔全体を撮影し、毛穴・
しわ・色素沈着・赤味・色味・明度分布の解析に用います
■現代の化粧品に求められるキーワードを網羅
9種類の測定装置の機能から、現代女性が化粧品に求める機能や
キーワードをすべて網羅し、恒温恒湿室に装備されていることに
お気づきでしょうか。
水分量や皮表pH値、油分量、粘弾性、水分蒸散量は、保湿力を高め、
しわのないハリのある肌を追い求める女性のニーズを満たす上では
不可欠なデータです。美白を追求する女性の飽くなきニーズに応える
化粧品を開発するには、メラニンや紅斑測が大いに力をはっきします。
また。毛穴やしわ、色素沈着の状態を客観的に観察できる皮膚拡大
カメラや二次元皮膚表面解析装置、そして肌画像解析システムといった
システムは、美しく年を重ねたいというアンチエイジング志向を満たす
化粧品を作るときに力強い機能を発揮します。
このように9種類の装置を備えた恒温恒温室は応用範囲の広い設備と
いえるでしょう。
次回は、数値だけでなく画像からも肌状態を確認できる2つの装置を
クローズアップして、その機能をご紹介しましょう。