トピックス 2012.5.28 市場のニーズに対応し、進化を続けるクリーミィローション 

■粒径が小さく均一なエマルション
クリーミィローションとは、女性がスキンケア化粧品に求めている「保湿性」と
「浸透性」の2つを兼ね備えた化粧水です。シーエスラボでは、「D相乳化技術」を
応用することで(「D相」とは「界面活性剤相」のこと)、この相反する2つの
要素を可能にしました。
油性成分を高配合(30%まで可能)しているにも関わらず、低粘度で浸透性が高く、
ナノオーダーの均一なエマルションを実現しているのです。
ナノオーダーのエマルションについては、粒度分布データを見ると、わかりやすいで
しょう。
粒度分布測定装置で測定すると、クリーミィローションの粒径はほぼ0.1~1um
(ミクロン=ミリメートルの1000分の1)に分布しています。

では、通常の化粧水に30%の油を配合するとどうなるでしょうか。
粒径の分布域は1~8um。クリーミィローションと比べると粒子が10倍ほど
大きいことがわかります。
図1)クリーミィローションの粒度分布データ

図2)一般的な化粧品に30%の油分を配合した場合の粒度分布データはこちらから

前号でご紹介したように顕微鏡で観察しても、両者の違いは明らかです。

ナノレベルで均一に乳化されている弊社クリーミーローションナノレベルで均一に乳化されている弊社クリーミーローション

一般的なローション

30%の油分を配合した通常の化粧水の場合、安定性が低く、水と油が分離して
しまい均一には混ざりません。肌への浸透性はどうしても低くなります。
こうした問題点をクリアしたのが「D相乳化技術」を使ったクリーミィローションです。
粘性が低いので、外見的にも手に取った感触的にも化粧水そのものですが、
実際には油分を多く含み、保湿性が高く、肌にスーッと浸透していきます。
安定性も良好なので、時間がたっても水と油が分離することもありません。

■時間が経過しても高い水分量を維持
モニターによる保湿評価でも、明確な違いが浮き彫りになっています。

クリーミィローションと一般的な化粧水を肌に塗布し、経過時間ごとの水分量を
測定したところ、塗布直後の水分量は塗布前を1とした場合クリーミィローションが
1.45あるのに対し、一般的な化粧水は1.3。この差は、時間が経つにつれてどんどん
広がっていきます。
塗布後45分を経過したとき、クリーミィローションの方の水分量は1.85ですが、
一般的な化粧水の場合、水分量が低下を続け、わずか1.1しかありません。
塗布してから90分が経過しても、クリーミィローションはあまり水分量の急激な落ち
込みが見られず、90分後でも1.5の水分量を維持しています。
一方、一般的な化粧水を塗布してから90分後の水分量は1.05程度にまで落ち込んで
しまいます。油分を高配合し、なおかつ安定性が高く、均質なエマルションを実現して
いるクリーミィローションの保湿力の高さがよくおわかりいただけるでしょう。

■市場のニーズに合致した処方を実現
クリーミィローションを発表して以来、お客様からはさまざまな要望が寄せられて
います。

多い要望をまとめてみましょう。
1.油分を10%~20%に減らしてほしい
2.防腐剤フリーを実現してほしい
3. 石油系活性剤フリーを実現してほしい
4.エタノールフリーを実現してほしい

1についてはまったく問題ありません。油分を減らしても、均質で安定性の高いエマル
ションは可能です。

2と3については、植物系の防腐剤を組み合わせることで実現しています。
最近の女性はケミカルな防腐剤や活性剤をできるだけ避けたいという志向が強いため、
クリーミィローションについてもこうした要望が多いのですが、
天然系の植物由来の防腐剤や活性剤を使用することで技術的な問題はクリアできます。

4は、エタノールを入れると肌がぴりぴりしてしまうという敏感肌の方向けの要望ですが、
これについてもエタノールを入れることなく、べたつきを抑えた処方が可能となりました。
また、1~4までのすべてを網羅したクリーミィローションの処方もすでに実現させて
います。 配合できる油の種類についても、オリーブオイルや椿油、スクワラン、アミノ
酸系の油分から動物系の油に至るまで、ほぼすべての油に対応可能です。
シーエスラボではさまざまなニーズに対応できる体制を備えているのです。

現在、市場のニーズに合った新しいクリーミィローションの処方開発を進めており、
今年6月に出展する「第3回コスメティック ジャパン-国際 化粧品開発展」でお披露目
の予定です。
進化を続けるシーエスラボの技術をぜひその目でお確かめください。

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