トピックス 2013.10.13 原液100%化粧品のポテンシャルを探る原液100%化粧品のポテンシャルを探る
Ⅰ. 原液100%とは何か?
原液100%化粧品が化粧品市場で独自の存在感を放っています。この原液100%化粧品とは、化粧品の材料メーカー
から出荷された材料に、化粧品メーカーやOEMの工場で手を一切加えることなく商品化した化粧品を指し、業界では
この原液100%化粧品は「生詰め」と呼ばれています。ドラッグストアを主なチャネルとして販売されている原液100%
化粧品には、さまざまな種類があります。代表的なものを挙げてみましょう。
1. コラーゲン
2. ヒアルロン酸
3. プラセンタエキス
4. ローヤルゼリーエキス、プロポリスエキス
5. アロエベラ液汁
6. 各精油類、エッセンシャルオイル
原液100%というと、例えばコラーゲンが100%含まれた商品であるようにも思えますが、コラーゲンの含有量は問われ
ません。工場で手を加えていなければ、たとえコラーゲンの含有量が1%でも2%でも、「原液100%」と表示できるのです。定義から言えば、ホホバオイルなどのオイルも原液100%に該当します。
1. ホホバオイル
2. オリーブオイル
3. スクワランオイル
4. 椿オイル
これらもまた、材料メーカーから出荷されたオイルを容器に詰めているだけなので、まぎれもなく原液100%化粧品。
原液100%化粧品の市場のすそ野は広いことがわかります。
Ⅱ. 原液100%の人気の秘密
原液100%化粧品の人気が高まり始めたのは5年ほど前から。人気はいまも継続し、毎年のように新しい商品が市場に
登場しています。あるメーカーがディスカウントストアチェーンで販売している小売価格500円の原液100%シリーズは、
昨年秋の発売以来、累計10万本を売り上げる大ヒットとなりました。なぜ、原液100%化粧品が女性の心をつかんでいる
のでしょうか。
1.大きい効果が得られそう
2.価格に手頃感がある
3.用途が広く、使いやすい
1の効果については、「原液100%」という名称の力ともいえます。2の値頃感は、市場には上代1000円を切るような価格
設定の商品が多いことから、手軽に気軽に購入できるコスメとして、女性の中では位置づけられているようです。
3の使いやすさとは、ただ肌に塗るだけではなく、化粧水や乳液、クリーム、化粧下地、日焼け止めクリーム、ファンデー
ション、ヘアトリートメント等に加えて使うという利用方法があるためです。原液100%化粧品をプラスすることで、
手持ちの他のコスメの効果も高まれば購入客のお買い得感は高まります。原液100%化粧品はメーカーにとっても
メリットが多い商品です。
1. 利益率が高い
2. 短期間で販売できる
原液100%化粧品は、材料になんら手を加えずに商品化しているので、企画から製造、出荷までの時間が短く、
3ヶ月以内で出荷できます。頻繁に移り変わる市場の動きや女性心理に合わせた迅速な対応が可能になるのです。
Ⅲ. これからの原液100%
原液100%化粧品は将来性の高いカテゴリーといえます。例えば以下のような成分の原液100%化粧品が今後伸びて
いくと考えられます。
1. セラミド
2. アプリコットオイル
3. アルガンオイル
4. オーガニックオイル
5. オーガニックエキス
オイルは、顔だけでなくボディやヘアにも使えることから、需要が増しているカテゴリー。アプリコットオイルやアルガン
オイルは女性のイメージも高いことから、ポテンシャルは高そうです。複数の原液100%を組み合わせたブレンドタイプも
有望な商品です。
1. ヒアルロン酸+コラーゲン
2. セラミド+プラセンタ
3. コラーゲン+セラミド
2種類だけではなく、3種類以上のブレンドも技術的には不可能ではありません。「保湿」や「美白」といった目的別の
スペシャルブレンドの需要は高いはずです。この場合ある程度のロット数があれば、原料メーカーでの特注生産が
可能となり、「原液100%MIX」が実現出来るのです。現在のチャネルはドラッグストアがメインですが、今後は、エステ
サロンや皮膚科、通販を舞台にした販売も期待されます。また、値頃感のある原液100%だけでなく、ハイグレードな
原液をシリーズ化し、チャネルを絞り込んで販売されるケースも今後増えていくのではないでしょうか。まだ認知度は
さほど高くありませんが、原液100%化粧品の伸びしろは非常に大きいことは間違いありません。問題は、安定性を
いかに確保するかですが、弊社では原料メーカーとのコラボにより、細心の注意と技術駆使して、安定性を担保した
原液100%化粧品を手がけています。今後共、女性の志向に答えたより良い製品開発に努めて参ります。