トピックス 2010.4.26 オーガニック精油市場の可能性をまとめ顧客向けに発信した
マーケティング部がオーガニック精油市場の可能性をまとめ顧客向けに発信した
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町を歩けば、良い香りに思わず足を留める・・・。そんな経験はないだろうか?
最近、オーガニック精油を扱う店がずいぶんと増えてきた。
オーガニック精油とは、有機栽培された植物から抽出したエッセンシャルオイル(=アロマオイル)のこと。
消費者の自然志向を背景に、単なる精油ではなく、有機栽培された精油を求める傾向が高まっている。
近年の不安定な生活環境の中、不眠・不安・心の落ち込み等の心の問題に対し、生活に香り(アロマオイルや香水など)を取り入れている人の割合は4人に一人とも言わ、アロマオイルがきわめて身近な存在になっている実態がうかがえる。
■精油の香りは大きく7つに分類
1. 柑橘系 オレンジ、スイート、ベルガモットなど
2. フローラル系 ネロリ、ラベンダー、カモミール、ローズなど
3. ハーブ系 バジル、ペパーミント、クラリセージなど
4. 樹木系 ティーツリー、サイプレス、シダーウッドなど
5. スパイス系 クローブ、シナモン、ジンジャーなど
6. エキゾチック系 イランイラン、サンダルウッドなど
7. 樹脂系 フランキンセンス、ベンゾインなど
このうち、日本人に人気があるのは、1の柑橘系と2のフローラル系と言われており、女性にはローズが、男女ともにはラベンダーが高い支持を集めている。
とはいえ、最近ではハーブ系や樹木系の人気も着実に上昇しており、アロマ文化が成熟しつつある現状を考えると、香りの好みは今後多岐にわたっていくことが予想される。
オーガニック精油は、個人がディフューザーやアロマポットを使って楽しんでいるだけではなく、企業からも注目されている。
企業がどのような目的でオーガニック精油を活用しているのか、以下にまとめてみました。
1. ブランディング効果
記憶にダイレクトに結びつく香りの効用が注目され、企業や商品を顧客に印象づけるためのツールとして、オーガニック精油が活用されている。
例1)ANA ラウンジにアロマ装置を取り付けてオリジナルオーガニック精油の香りで空間を満たし、さらにビジネスやファーストクラスの客にアロマミストで香りをつけたおしぼりを提供。
例2) レクサスショールーム トヨタの高級車ブランドのショールームではオリジナルのオーガニックをデュフーザーで流し、ショールームでもオリジナルオイルを販売。
2. リラックス効果
オーガニック精油の持つ気分転換効果やリラックス効果に着目した動きが加速している。
例3) 首都高速道路 事故減少を目的とするキャンペーン「TOKYO SMART DRIVER」の一環として、ドライバーの気持ちを安定させるオリジナルのオーガニック精油を開発し、パーキングエリアなどで販売。
3. エコロジー効果
まだ実験途上だが、オーガニック精油を使って夏には体感温度を引き下げ、冬には逆に上げるという取り組みが進んでいる。
例4) コクヨ 空調の設定温度を弱めにして省エネを図るために、エコライブオフィスでオーガニック精油を使った実験に着手。夏場には、オフィス空間での快適性維持にアロマが効果的に作用したという結果が得られている。
このうち、特に需要が大きいのが1のブランディング。
特定の香りをかいだときに、企業や商品を即座にイメージしてもらおうと、ホテル、ショールーム、エステ、セレクトショップが意欲的にオーガニック精油を取り入れている。
また、2のリラックス効果を追求して、病院や介護施設など医療施設での導入事例も確実に増えてきた。
こうした法人需要の広がりにより、オーガニック精油の市場はこれからさらに大きく飛躍することは間違いないと思われる。