アジアコスメ事情:タイ編

親日国が多い東南アジア。
中でもタイは日本文化を愛する層が多く、美容や化粧品においても、日本製品や日本のトレンドを追いかける女性は非常に多い国です。
その首都バンコクではどのようなトレンドが見られるのか。
今月はバンコクのコスメ事情を探ってみましょう。

タイ女性の肌事情に対応した日本製オールインワンジェル

タイには、タイ生まれの総合化粧品メーカーはそう多くはありません。
その中で、スキンケアからメイクアップまでタイの女性から根強い支持を獲得している数少ない老舗コスメブランドといえるのが、オリエンタルプリンセスです。
ハーブやトロピカルフルーツをふんだんに使った、手頃な価格の化粧品を多数送り出しているブランドで、大型の商業施設の常連店舗となっています。
客層はどちらかといえば若い世代。パッケージの可愛らしさも特徴です。
しかしながら、このほかにはコレ!といったタイ発のコスメブランドは見当たりません。
では、タイの女性はどのような化粧品でスキンケアを施し、メイクアップをしているのでしょうか。

スキンケアやメイクアップを支えているのは、日本を含む外資系のブランドといってもいいでしょう。日本製品の評価は高いものの、最近は韓国コスメが台頭し、直営店の数も増えてきました。ドラッグストアやバラエティストアでも韓国コスメの存在感が目を引きます

そんな中、脚光を浴びているのは、日本人が開発したメイドインジャパンのオールインワンジェル。高温多湿な気候でありながら、室内は過度の冷房により乾燥に悩む女性が多い–。

そんな事情を背景に、「潤い」を重視した同アイテムは、オールインワンジェルがまだ普及していない市場に新風を吹き込みました。
価格が1200バーツ(約3600円)と、タイのコスメとしては高いものの人気は上々。
主要チャネルであるドラッグストアでも売上上位にランクインしています。

日本製である点も支持を後押ししているようです。

これから、こうしたタイの女性の肌事情を踏まえて商品設計した日本生まれのコスメが増えてくるかもしれませんね。

 

日本人女性が生み出したハーバルブランド

メイドインジャパンではありませんが、日本人女性が運営するSPA、アジアハーブアソシエーションの製品も人気急上昇中です。

アジアハーブアソシエーションは、タイで400年前から伝統医療として受け継がれている「ハーバルボール治療」を踏まえたマッサージを提供しているお店。バンコク市内に5つの店舗があります。

ハーバルボール治療とは、18種類のハーブを木綿の布で包み、蒸し器で温めてから全身に優しく押しあてることにより、ハーブの持つそれぞれの成分を浸透させる民間療法のこと。

アジアハーブアソシエーションでは、乾燥させたオーガニック栽培のハーブや花、果物を用いた入浴用のバスボールのほか、ヴァージンオリーブオイルをハーブや花を加えて作った石けん、液体石けん、ボディオイルなどを発売し、好評を博しています。決めの細かいサービスも受けている一因です。
アジアハーブアソシエーションはいまタイだけでなく、他のアジアの国や中東への進出も進めているとのこと。日本人女性の手によるタイ生まれのコスメブランドは着々とグローバルブランドへの道を歩み始めているわけです。

今後、アジアハーブアソシエーションから本格的なスキンケア製品が生まれる可能性も高いのではないでしょうか。タイのコスメ市場におけるアジアハーブアソシエーションの動向に注目!です。

 

タイ女性の肌を支えるSPAブランド

このアジアハーブアソシエーションもそうですが、タイの女性たちはSPAブランドの製品を使って、スキンケアやボディケアに熱心に取り組んでいます。

代表的なブランドが、タイのSPA御三家ともいえるHARNN(ハーン)、HARNN(ターン)、HARNN(パンピューリ)といったブランドですが、最近ではバスアンドブルームやマウントサポラも高い人気を得ています。

前者は、その名称からもわかるようにお風呂タイムやその前後で楽しめるアイテムをずらりと揃えたブランド。
石けん、ボディスクラブ、ボディオイル、シャワージェル、ヘアケア等など、アロマごとに揃えたラインナップは充実の一言!ですよ。後者のマウントサポラは、バス関連にかぎらず、スキンケアラインをひと通り揃えていて、商品バリエーションがかなり多いのが特徴です。
クオリティの高さにも定評があり、アメリカやイタリア、ドイツなど欧米にも進出を果たしています。
タイの女性たちにとって、ハーブは極めて日常的な素材であり、スキンケア・ボディケアになくてはならない存在なんですね。

伸びしろがある!? ネイル市場

メイク事情についても紹介しましょう。
タイの女性の間でいま人気を集めているのが、まつげとネイルです。
5年ほど前からまつげのエクステンションの人気が高まり、専門店が急増。
化粧品の店でも、つけまつげやマスカラ、まつげ用美容液など、まつげ関連商材のバリエーションは増える一方です。
ネイルについてはどうでしょうか。タイにおけるマニキュアとは、手のお手入れのこと
爪に色をぬる事がマニキュアではないのです。

バンコクの女性の多くは美容院やネイルサロンで気軽にマニキュア(手のケア)に励んでいて、ネイルサロンの普及度合いは日本と比べても遜色がありません。
ペディキュア(足のケア)も一般的です。

色については、以前はペイントアートが主流でしたが、最近は日本の影響で3Dやエアブラシの技術も導入され、技術力は上がってきています。
もっとも、日本で人気のジェルネイルはまださほど浸透していません。タイ人や白人観光客にはアクリルカラーが一般的。カルジェルもほとんど見られません。

ジェルネイルの良さや特徴が知れ渡れば、この先タイのネイル市場が変化することも考えられるでしょう。タイのネイルはまだまだ伸びしろがありそうです。

  • 原料からこだわりたい
  • 最小ロットは?
  • 見積もり・提案が欲しい
  • 納期が知りたい

化粧品OEM・医薬部外品受託製造のことなら
何でもお気軽にご相談ください。

  • メールからお問い合わせ
ページTOPへ